ユニレートとは(熱可塑性ポリエステル系コンポジット)
ユニレートとは|電気絶縁と寸法安定性に優れたPET系コンポジット材料
ユニレートは、PET(熱可塑性ポリエステル)にガラス短繊維と無機フィラーを複合した、ユニチカのコンポジット材料です。 電気絶縁性・剛性・寸法安定性に優れ、吸水も少ないため、絶縁部品や治具に使われます。 KIRIURI.COM では丸棒の PR グレードと板の PC グレード(いずれも茶色)をお取り扱いしています。
ユニレートの基本物性
| 項目 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 比重 | 1.63 | フィラー配合のため重め |
| 連続使用温度 | 約 120 ℃ | — |
| 吸水率 | 低い | — |
| 電気絶縁性 | 優れる | 絶縁部品に適する |
| 剛性 | 高い | ガラス短繊維・無機フィラーによる |
| 寸法安定性 | 優れる | — |
| 基材 | PET系コンポジット | ガラス短繊維+無機フィラー複合 |
ユニレートの特徴
1. 電気絶縁性に優れる
絶縁材料として設計されており、電気機器の絶縁部品に多く使われます。 同じく絶縁用途で使われる PI(ベスペル)や PEI と比べて、コストを抑えられるのが利点です。
2. 剛性と寸法安定性が高い
ガラス短繊維と無機フィラーの複合により剛性が高く、たわみにくい材料です。 吸水も少ないため、湿度変化による寸法変動が小さく抑えられます。
3. フィラー配合ゆえの重さと工具摩耗
比重 1.63 は樹脂としては重い部類です。またガラス短繊維と無機フィラーを含むため、 切削時の工具摩耗が大きい点は設計・見積り時に考慮が必要です。
グレードについて
| グレード | 形状 | 色 |
|---|---|---|
| ユニレートPR | 丸棒 | 茶 |
| ユニレートPC | 板 | 茶 |
ユニレートの主な用途
- 電気絶縁部品 — 端子台、絶縁板、スペーサー
- 治具・ジグ — 剛性と寸法安定性を活かした位置決め部品
- 産業機械部品 — たわみを嫌う構造部品
- 電子機器 — 基板まわりの絶縁支持材
ユニレートの切削加工で注意すること
- 工具摩耗が大きい — ガラス短繊維と無機フィラーを含むため、工具の消耗が早くなります。超硬工具の使用が基本です。
- 切削粉の飛散 — フィラーを含む粉が出るため、集塵への配慮が必要です。
- エッジの欠け — 剛性が高い反面、靭性は高くないため薄肉部や角部で欠けが生じることがあります。
- 加工熱 — 熱伝導率が低いため、切削条件と冷却に配慮が必要です。
他の絶縁材料との比較
| 比較対象 | ユニレートとの違い |
|---|---|
| PI(ベスペル) | 耐熱は PI が圧倒的に上(連続300℃ 対 約120℃)。コストはユニレートが大幅に有利 |
| PEI | 耐熱は PEI が上(170℃)。難燃性・透明性も PEI が優位。コストはユニレート |
| PBT | 同じポリエステル系。ユニレートはフィラー複合により剛性が高い。PBT は低吸水で加工しやすい |
| POM | 切削加工性と靭性は POM が上。絶縁性と剛性はユニレートが優位 |
全材料の横並び比較は 樹脂・エンプラ 物性比較表 をご覧ください。
KIRIURI.COM のユニレート取扱品
ユニレートに関するよくあるご質問
ユニレートとはどんな材料ですか?
PET(熱可塑性ポリエステル)にガラス短繊維と無機フィラーを複合した、ユニチカのコンポジット材料です。電気絶縁性・剛性・寸法安定性に優れ、吸水も少ない特性を持ちます。
ユニレートPCはポリカーボネートですか?
違います。ユニレートの「PC」はグレード名で、板材のグレードを指します。ポリカーボネート(PC)とは別の材料です。当社ではポリカーボネートも別途取り扱っていますので、お間違えのないようご注意ください。
ユニレートは何℃まで使えますか?
連続使用温度は約 120℃ が目安です。より高い耐熱が必要な絶縁用途では PEI(170℃)や PI(ベスペル、連続300℃)が候補になります。数値は参考値です。
ユニレートの切削加工で気をつけることは何ですか?
ガラス短繊維と無機フィラーを含むため工具の摩耗が早く、超硬工具の使用が基本になります。切削粉が飛散するため集塵への配慮も必要です。また剛性が高い反面靭性は高くないため、薄肉部や角部での欠けに注意が要ります。
絶縁用途でユニレートを選ぶ理由は何ですか?
電気絶縁性と剛性・寸法安定性を備えながら、PI(ベスペル)や PEI と比べてコストを抑えられる点です。120℃以下の絶縁用途では有力な選択肢になります。
出典
本ページの数値は、ユニチカが公開するユニレートの製品情報および公開されている一般的な物性資料をもとにした参考値です(2026年8月時点)。 数値は測定規格・グレード・ロットにより変動します。正確な値はメーカーの最新データシートをご確認ください。